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UPDATE|2022/06/13

女優・看護師、空手家…TikTokでも話題、長野じゅりあのキュートすぎる空手バカ一代記

撮影/松山勇樹

脳外科の看護師として働きながらTikTokのフォロワーは90万人。5歳から始めた空手では世界一になったことも。アクション女優、タレントとしても活躍する“四刀流”長野じゅりあが、今度はプロレスラーとしてリングデビューを果たした。「自分に妥協することが許せない」と言い放つド根性の持ち主だけに、その突貫ファイトは壮絶そのもの。なぜ彼女はプロレスデビューに至ったのか。その波乱に満ちたこれまでの半生を振り返りつつ、今後の目標を熱く語ってもらった。(前中後編の前編)

【写真】プロレスコスチュームで見事なハイキックを見せる長野じゅりあ、ほか撮り下ろしカット【13点】

──これまでも様々なジャンルで活躍されてきた長野選手ですが、とうとうプロレスラーとして華々しくデビューしました。現在のところ、手応えはいかがですか?

長野 そもそも私、プロレス自体を見たことがほとんどなかったんですよ。だから今になって「あっ、プロレスってこういう感じなんだな」と発見することが多いですね。プロレスって単に闘うだけじゃなくて、選手同士で絆を感じたりとか、心を揺さぶられたりとか、お客さんにも気持ちがすごく伝わっていくジャンルだと思うんです。本当にプロレスってすごいよって、自分でやりながらも感動しているのが現状です。

──まだリングに上がったのは数試合。右も左もわからない感じですか?

長野 右はかろうじてわかったけれど、左は皆目見当もつかない……といった感じですかね(笑)。とにかく今はすべてが初めての体験なので、目の前のことをこなすので精一杯です。

──すでに伝統派空手の世界で確固たる実績がありますから、まったくの素人が新人デビューするというわけではないですよね。

長野 でも私の場合、空手といっても型の選手だったんですよ。型って基本は1人でやるものですから。タッグで闘うなんていう経験も当然なかったし、これまでやってきたこととは別物と考えています。一番違うのは、競技空手ってお客さんの反応を気にして頑張っているわけではないんですよ。プロレスをやっていると、お客さんからの反応がダイレクトに来るから、そのことがすごく気持ちいいんですよね。

──デビュー2戦目となる後楽園大会では、前プリンセス・オブ・プリンセス王者で極真空手出身の山下実優選手とシングルで闘いました。この試合では、わりとズタボロにやられた印象があります。

長野 山下選手とは練習も一緒にやったことがなかったので、まったくの初対面だったんです。もちろん選手として強いことは事前から知っていましたけど、予想していた強さの20倍くらいリング上で圧力を感じましたね。ローキックを2発くらい喰らった段階で、「こりゃヤバいぞ」って焦りました。とにかく痛いし、強いし、オーラや眼力もハンパないし……。「フルコンタクトVS伝統派」ということで空手家同士の一戦という見方もあったみたいですけど、やってみた実感としてはプロレスラーとしてのキャリアの差がモロに出ちゃったなと。たしかに試合展開は一方的に私がやられていただけなんですけど、その中でも「オラ、立って来いよ」という愛のある励ましを感じたんです。そのへんの器の大きさも、さすがに10年選手だけあるなと唸らされました。

──さて今回は長野選手のこれまでの歩みを振り返りたいのですが、まず空手を始めたのは何歳くらいのときだったんですか?

長野 5歳です。無理矢理、母親に道場へ連れていかれました。糸東流という流派。自分の意思で始めたわけじゃないものの、6歳か7歳のときに出た大会で全国5位になれたんですよ。ここからですね、本格的にのめり込んでいったのは。
AUTHOR

小野田 衛


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