──中学生になり、『ロバート企画』というライブの客席でメモを取っていた篠田少年は、“メモ少年”として、3人に認知されることになります。
篠田 最初は、「なんでメモ取ってんだ?」って、普通にライブのワントーク盛り上がればいいぐらいのイジられ方だったと思うんですよね。そしたら、「次回もまたメモしてやがる」ってなって…。僕は当たり前のようにメモを取っていて、まさかイジられるとは思ってないんですけど、「でも僕はロバートさんのこと全部知ってます。ネタも完コピできますし」ってずっと言っていたんです。だから、「あいつ、ちょっとヤバいな」とは思われていたみたいですね。
──ライブの出待ちをして、3人と話すチャンスを探るのも、推し活の醍醐味です。
篠田 僕らは出口とタクシーに乗る間の10秒、15秒ぐらいしか会話ができないので、秋山さんが来たらこれを話す、山本さんが来たらこれを話すみたいなことは、事前にまとめていました。その10秒で「高校の入学が決まりました」とか、「受験が始まります」とか、「大学、東京決まりました!」みたいなのをお話して、いかに自分の話と最近面白かったロバートさんの番組の話をコンパクトにまとめて話せるかみたいのは、毎回考えていましたね。
──その短いやり取りが長年続き、3人も篠田さんの成長を見守る形に。そして同じロバートファンの方々は、篠田さんをどう見ていたのでしょう。
篠田 僕がメモ少年となる中学生の時に一緒にいた当時のファンは20代、30代ぐらいの女性で、それこそ僕の成長をロバートさん以外で見守ってくださっていたお姉さんのような存在でした。僕が幼くてまだ知らないころのロバートさんが出ている雑誌の資料をたくさんいただいたり、ロバートがライブで使用してシャレで販売した小道具も譲っていただいたり、とても優しくしていただきました。