──本作で子どもたちは夏休みの自由研究として映画製作に挑むことになりますが、井上さん自身の自由研究の思い出を教えてください。
井上 言葉が悪いかもしれないんですけど、私、小さいころは本当に“クソガキ”だったんです(笑)。やんちゃで、外遊びが大好きだったから「川魚を捕まえる研究」をやったりしたんですけど、それ川に遊びに行きたいだけだよね?とか。あとは、自動販売機のボタンを両手で同時に押したら、どっちのジュースが出てくるか、ってこれもジュースが飲みたいだけなんですけど(笑)。
でも、いろんなものを燃やすという研究は賞をもらったんですよ。最初はただの好奇心だったんですけど、燃やすものによって炎の色が変わるのが分かって、「これは科学的だ!」と思ってちゃんとやったら、理科の先生にすごく褒められました。
あんまり勉強が好きじゃなかったんですけど、好奇心からの遊びを通して学べることっていっぱいあるんだなって。それは、今の自分にも通じているところがありますね。芝居を見るのが好きとか、人に会うのが好きとか。今もそういった好奇心で動いていることが多いので、子どものころの面白かった、楽しかったという感覚が今、仕事をする感覚に似ているのかなと思います。
──子どもたちが撮っていた映画はホラー系でしたが、井上さんが映画を撮るならどんなジャンルでしょうか。
井上 動物が好きだから、動物系の映画を撮りたいです。動物が出てくる映画やドラマを観ると涙が止まらなくなっちゃうんですよね。それに、実は私ホラーがあまり得意じゃないんです。だから、撮るならほのぼのした感じがいいなって。でも、今回子どもたちの映画のなかでゾンビ役をやったのはすごく楽しかったです。みんなで「うぉ~」って言い合うのも面白かったし、そこで結束力が高まったようにも感じました。