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UPDATE|2022/04/08

女優・杉本有美、グラビア引退中の5年「アルバイトにも挑戦して仕事への向きあい方も変わった」

杉本有美 撮影/山田健史

芸能活動20周年を迎えた杉本有美が、写真集『蝶光』(ワニブックス)を発売した。前回の写真集『it’s me』でグラビアを引退して以来、彼女にとって5年ぶりの写真集。同書にかける思いや、グラビア卒業後の5年間について尋ねたほか、20年にも及ぶ芸能生活のターニングポイントも語ってもらった。(前後編の前編)

【写真】杉本有美の春感じる爽やか撮りおろしショット【15点】

──今回は5年前にグラビアを引退して以来の写真集ということですが、当時から「次は女優として写真集を出したい」という思いがあったのでしょうか。

杉本 出したい思いはありましたけど、出すつもりはなかったです。グラビアを辞めたのには「結婚する」ということも理由の1つではありましたが、それまで10年くらいグラビアをやってきて、私の性格的に「ダラダラと目的もなく続けたくなかった」という思いがあったんですよ。それに、やっぱりお芝居をやりたかった。グラビア色が強いと、お芝居をするうえで見られ方に違いがあったんですよ。実際に現場でも色々と感じていたので「1回リセットしよう」ということで、辞めていたんです。

──それがどうして写真集を出そうという思いに変わったのでしょう?

杉本 ただ、この5年で色々なことを経験して。この2、3年は舞台を中心にやってきて、自分のやりたかったジャンルのお芝居がやっとできてきたというか、5年前とは違った感覚になれてきました。その「今」を形に残したいなと思って、写真集を出すことにしました。

──前回は、10年間活動したグラビアの集大成としての写真集ということでしたが、今回の撮影ではどんな違いを感じましたか?

杉本 私が「やりたい」と言って動いていただいたので、今回の写真集に対する思いは強かったです。また写真集を出せるとは思っていなかったし、需要があるか分からなかったので、そこは心配でした。久しぶりに一緒にお仕事をするスタッフさんも多かったので、成長している私を見せたいという思いがありましたね。

──前回と同じ撮影チームの方も多かったんですね。では、撮影はグラビア的にならないように意識されたのでしょうか。

杉本 それは特に意識していなかったと思います。でも露出の面で「どうやって見せていくか」というのは話し合ったりもしました。今回のように日本で撮るということも、今までは少なかったんですよ。30代になって、30代だからできる見せ方は意識して表現しました。

──タイトルは『蝶光』ですが、撮影前からこのイメージがあったのでしょうか。

杉本 タイトルは全然決めていなくて、撮影で感じたことや、そのときの感覚でタイトルは決めようと思っていました。ただ、漢字がいいなとは思っていたんです。私の写真集で漢字のタイトルは今までなかったので、日本で撮ったからこそ漢字のタイトルをつけたいなと。そしてら今回の撮影は光に恵まれて、すごく綺麗だったんです。だから「光」という文字を入れたいなと思って。前に何をつけるかは悩んだんですけど、撮影当時たまたま蝶をモチーフにしたものが気になっていて、調べたら「蝶」には「変容」とか「進化する」という意味があったので、それを表現できたらいいなと「蝶光」にしました。

──さなぎが蝶になるように、グラビアを引退後のご自身に「変容」「進化」を感じられたということでしょうか。

杉本 グラビアをやっていたときは必死だったというか、わけも分からぬまま表紙を飾らせていただいたりしていたようなところがあったんです。「まだまだ子供だったな」と思います。プロ意識がなかったわけではないんですが、やっぱり今とは違う。最初の頃は水着も嫌でしたし。

CREDIT

取材・文・撮影/山田健史


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