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UPDATE|2022/03/23

「48グループの遺伝子を継いで」SKE48荒井優希がプロレスラーとして完成する日

SKE48荒井優希(C)東京女子プロレス



その「謎かけ」を自力でクリアした伊藤麻希はプロレスラーとして一皮むけた。次は荒井優希がこの壁を超えていく番。超えられないと思ったら、伊藤はわざわざこんなコメントを残さない。自身が超えてきた壁だからこそ、その辛さも、乗り越えたときの痛快さもわかるし、それを荒井優希がやってのけたら、とんでもなく面白い展開になりそうである。

敗退してインタビュールームにやってきた荒井優希は、静かに、そして冷静に敗因を分析しはじめた。せっかく、こんなにたくさんのメディアに囲まれているんだから、もっと感情を爆発させたり、それこそ大泣きすればいいのに……と思いながら、彼女の言葉を聞いていたが、このあたりも伊藤が言う「料理人としてはまだまだ!」のひとつに入ってくるのだろう。

かつて48グループではマイクパフォーマンスが必要とされた時代があった。選抜総選挙でのスピーチがそれである。前田敦子の「私のことは嫌いでも、AKB48のことは嫌いにならないでください!」、高橋みなみの「努力は必ず報われる」。アイドルファンでなくても知っている名言が続々と生み出された。そして視聴率が軽く20%をオーバーしているゴールデンタイムでの生中継中に篠田麻里子が言い放った「潰すつもりで来てください。私はいつでもまっています」は、その言葉に呼応した若手メンバーをも巻き込んで、翌年の総選挙まで連なる大河ドラマを生み出した。

荒井優希もかつて選抜総選挙に出馬し、ランクインしてステージに立った経験があるだけに、言葉の大事さは身に染みてわかっているだろう。そういう「48グループの遺伝子」がリングで爆発したら、プロレスラーとしてもっともっと面白い存在になるはずだ。

AUTHOR

小島 和宏


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