FOLLOW US

UPDATE|2022/03/23

「48グループの遺伝子を継いで」SKE48荒井優希がプロレスラーとして完成する日

SKE48荒井優希(C)東京女子プロレス

SKE48の現役メンバーであり、東京女子プロレスでレスラーとしても活躍している荒井優希。3月19日に行われた東京女子プロレス両国国技館大会では、インターナショナル・プリンセス王者の・伊藤麻希に戦いを挑み、多くのメディアから注目を集めた。しかし、結果は完敗。「次は絶対に勝ちたい」と闘志を燃やす、アイドル兼レスラー荒井優希のこれからのプロレス人生に、元週刊プロレスの記者、小島和宏がエールを送る。(前後編の後編)

【写真】熱闘を繰り広げるSKE48荒井優希と伊藤麻希【4点】

【前編はこちら】プロレス大賞新人賞・SKE48荒井優希、レスラーとしての才覚と“アイドル人生”逆転劇

伊藤麻希と荒井優希によるインターナショナル・プリンセス選手権試合は16分を超える熱闘となった。好勝負だったか、といわれると、ちょっと即答しにくい部分がある。けっして華麗な技が飛び交いまくるような試合展開ではなかったからだ。

実際に荒井優希が繰り出したのは各種キック攻撃とサソリ固めぐらいのもの。逆にいえば、それぐらいしか出していないのに、16分以上も闘ったというのはすごいことでもある。

印象的だったのは、本来であれば狙いを定めてバシッと決めるべき荒井優希の必殺技・Finally(かかと落とし。SKE48のヒット曲『片想いFinally』に由来した技名)が、試合の流れの中でイレギュラーに飛び出したシーン。特にコーナーポスト最上段にいる伊藤に放った一発はクリーンヒットとはならなかったものの、観客の感情をも昂らせる気持ちの乗ったもの。その先につながる技がないことが、敗因にもつながってしまったのだが、同時に次なる挑戦への期待にもつながった。

現役アイドルがプロレス“も”やっている、という観点からなら百点満点だが、純然たるプロレスラーとして見たら、まだまだこれから。そんな荒井優希の現状を「素材としてはいいけど、料理人としてはまだまだ!」と伊藤麻希は評した。どこかで聞いた言葉だな、と思ったら、これは2018年1月4日に男色ディーノとシングルマッチで激突した伊藤が、ディーノから投げかけられた言葉、そのものだった。

AUTHOR

小島 和宏


RECOMMENDED おすすめの記事