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UPDATE|2022/02/26

敗北、裏切り…スターダム・中野たむを襲った不運の連鎖「この身が朽ち果てるまで闘ってやる」

中野たむ 撮影・高澤梨緒

アイドルから女子プロレスラーへと転身し、今ではプロレス団体スターダムの人気を牽引する中野たむ。1月には、初の自伝となる『白の聖典』(彩図社・刊)も上梓した。そんな彼女の前にはばかる「踏んだり蹴ったり」な“不運の連鎖”とは…!? 

【写真】自伝には異例の袋とじも付録、温泉で撮り下ろした中野たむの湯けむりカット【9点】

自他ともに「今、世界でいちばん運の悪い女子プロレスラー」と認めている存在、それはスターダムの中野たむである。

2021年は堅調だった。3月に日本武道館でジュリアとの髪切りデスマッチを制し、ワンダー・オブ・スターダムの白いベルトを獲得すると、年末まで防衛に成功。また、彼女が率いるユニット『コズミック・エンジェルズ』はその快進撃が認められてベストユニット賞を獲得。ついには初の自伝となる『白の聖典』(彩図社・刊)の出版まで決まった。

だが、不運の連鎖はここからはじまった。

自伝の先行発売が開始された12月29日の両国国技館大会で、まさかの王座転落。関係者席では出版関係者が揃って頭を抱えていた。タイトルに『白』の文字が入り、白いベルトを腰に巻いた写真が表紙を飾っているのに、正式な発売日を前にそのベルトを失ってしまったのだからプロモーションがやりにくくなること必至である。

「いや、本当に出版社の方には申し訳ない気持ちでいっぱいです(汗)。ただ、あの本を書いたことも王座転落に影響しているんじゃないかなって思うんですよ。私は白いベルトを、自分や挑戦者の情念がこもった“呪いのベルト”と呼んでいたんですけど、自伝に私の想いをすべて書いたことで呪いが浄化されて、私の腰から離れていっちゃったんじゃないかなって。まぁ、それは冗談として、ショックでしたね。あの日ばかりはすべてが夢であってほしい、と。次の日、目が覚めたら、やっぱり夢でしたってなっていることを祈っていたんですけど、現実ばかりは変えられなかったです。

正直、白いベルトを落としたら、プロレスラー・中野たむは死ぬんじゃないかなって思っていたんですよ。だから引退もうっすら考えたんですけど、よくよく考えたら、あの血が沸騰しそうなリング上での感情を味わえなくなったら、プロレスラー・中野たむどころか、ひとりの人間としてもなんにもなくなってしまうってことに気づいたんですよ。よしっ、こうなったら、この身が朽ち果てるまでリングで闘ってやろう、と気持ちを切り替えて、2022年を迎えたんです」

AUTHOR

小島 和宏


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