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UPDATE|2022/01/14

『全裸監督』出演・俳優に転身した川上なな実「過去の悲しみを芝居で出して、人に評価されたい」

写真/熊谷直子


――そこまで自分を追い込めるのがすごいんですが、同時に心配にもなってくるわけですよ。よくそんな命を削るようなやりかたで、これから俳優一本でいこうと思いましたね?

川上 もう、その刺激がないと生きていけなくなってしまってるから(笑)。それに、自分の過去が間違いじゃなかったって、誰しも思いたいじゃないですか。私は過去の自分の悲しみを芝居で出して、人に評価されたいんです。

――なるほど。ところで、今こうしてインタビューしている間も、ずっと自分のiPhoneで動画を回していますね。これがドキュメンタリー映画の素材になるんですか?

川上 はい。ドキュメンタリーも、誰に頼まれたわけでもなく、自分で作ろうと思ってやっていることなので。そもそも、AV、ストリップ引退を決めてから、私は勝手に自分にハードワークを課したんですよ。今後のお金のためにAVの本数を増やして、写真集や小説やいろんなプロジェクトを始めて。それはほんとに忙しくて辛すぎることなんですけど(笑)、そんな自分の姿をいつかドキュメンタリー映画として発表できたら、この辛さが報われると思うんです。だから、今はこれが私のモチベーションですね。ほんと、単純ですよね(笑)。

――そこまで自分で計画して実行してしまう人って、世の中にそういないと思います。AV女優がタレントや役者に転身することはあっても、既存の事務所にも入らずに仕事をして、なおかつ本や映画も作っている人なんて、聞いたことがありません。一体、どういう存在になることを目指してるんですか?

川上 私、ほんとに恥ずかしいことなんですけど、10代の頃からずっと「大きな人間になりたい」って言ってるんです。大きいっていうのは、すべてのことを受け入れられる大きな器っていう意味もありますし、有名になって認められたいっていう意味もあります。全部の意味で、大きいです。意味わかんないですよね(笑)。

――「芝居を通じて社会貢献したい」ということもおっしゃってますね。

川上 そうそう、そうなんです。AV業界に入る前にエステティシャンをやってたのも、奉仕的な意識があったからだったと思うし、AVの現場でも業界がよくなるように監督さんに意見したりしてました。でも、結局今の私には人を動かす影響力がないんだなってことがよくわかって。だから、今の優先順位1位は自分の名前を大きくすることです。そして、世の中のおかしいなって思うことが少しでもいい方向に行けばと願っています。

▽川上なな実
福井県出身。2011年にAVデビュー。アダルト業界に身を置く傍ら、「恵比寿マスカッツ」としての活動や、ドラマ『全裸監督』への出演で話題を呼ぶ。2022年1月にAVを、2月にストリップを引退し、今後は俳優として活動。自伝的小説『決めたのは全部、私だった』、写真集『すべて光』が発売中。1月16日まで、東京・渋谷の2会場で写真展を開催。その他、現在進行中のプロジェクトの情報は下記にて。
Twitter:@nanamikawakami
Instagram:@nanamikawakami
HP:https://kawakaminanami.com/


川上なな実
▽写真集『すべて光』(エパブリック)
著者:川上なな実 熊谷直子

川上なな実
▽小説『決めたのは全部、私だった』(工パブリック)
著:川上なな実


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AUTHOR

西中 賢治


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