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UPDATE|2021/12/02

後藤真希が振り返るモー娘。時代と休業期間「歌から完全に離れたことで見えてきたもの」

撮影/coto

モーニング娘。のメンバーとして13歳で鮮烈なデビューを遂げてから22年。透明感あふれるビジュアルで、奇跡の36歳とも言われる後藤真希。11月29日(月)には、およそ10年ぶりとなる写真集『ramus』(講談社)を発売する。「年齢を重ねることで幸せを感じるポイントが変わった」と語る彼女に、歳を重ねること、考え方が変わったきっかけ、そして今だからこそ思うアイドル時代のことを聞いた。(前中後編の中編)

【写真】歳を重ねるごとに透明感を増す、後藤真希の撮り下ろしカット【10点】

【前編はこちら】後藤真希が語る10年ぶりの写真集「本当に出していいの? 今の私を撮っちゃうの?って思いました」

──後藤さんがモーニング娘。の一員としてデビューしたのが14歳のとき。そこから仕事に対する取り組み方の変化を伺いたいのですが。

後藤 10代のうちはとにかくずっとスケジュールに追われていたし、何がなんだかわかっていないようなところがありました。あの頃はルーティーンみたいなものもなく、ひたすら慌ただしく動いていた感覚なんですよ。そんな忙しすぎる毎日の中、たま~にだけど他のメンバーと一緒にお風呂へ行ったりするのが幸せだったなぁ。レコーディングを朝までやって、そのまま健康ランドみたいなところに行くんです。学生の修学旅行みたいにキャッキャとはしゃぐノリですよね。

──後藤さんが在籍していた時代のモーニング娘。は、文字通り国民的なグループでした。忙しさも尋常ではなかったはずです。

後藤 すごく覚えているのは、表参道の交差点に『LOVEマシーン』の看板がデーンと飾られていたこと。当時は事務所も表参道にあったから、駅を降りた瞬間に自分の顔が目に飛び込んできて「どういうことなの!?」って混乱したんですよね。ちょっと前まで自分は普通の中学生だったのに。他のメンバーは「オリコン1位だ!」とか泣いて喜んでいましたけど、私はそれがどれだけ価値のあるものかもわからずに口をポカーンとさせていました。

──「天下を獲ったぞ!」という感じでは決してなかった?

後藤 まったくなかったです。芸能界のことがわかるようになった今の感覚であの経験をしたら、喜びが爆発していたのかもしれないですけど。周りの人たちがうらやましがるほど、張本人の私は幸せを噛みしめていたわけではなかったんですよ。そんな大それたことをやっている実感もなかったですね。
AUTHOR

小野田 衛


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