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UPDATE|2021/08/08

乃木坂46 高山一実が真っ直ぐ突き進んだ10年間とグループに残した"温かさ"

高山一実 2nd写真集『独白』(徳間書店)


 この頃には、他のメンバーもバラエティ番組に出演する機会が増えたことで、高山は心が軽くなり、「自分らしさ」を出せるようになったという。2016年11月に発売された16枚目シングル『サヨナラの意味』で初フロントに選ばれたときは、『乃木坂工事中』で素直に喜びを表した。

 3期生が加入すると、「アイドル」をより客観視できるようなった高山。2018年11月には、アイドルを目指す女の子を主人公にした『トラペジウム』を出版した。『トラペジウム』は25万部を突破し、文庫化もされた。

「『有田哲平の夢なら醒めないで』(TBS)に『女性作家』として出演したとき、アイドルとしてではなく作家として発言したことで何かが解放された気がしたんです。アイドルの固定観念を崩すことができたかなって」(『日経エンタテインメント』2019年2月号)

そして、4期生の加入や同期の卒業など、グループが変化していくと、自身が愛してやまない宝塚を例に出して、こう語るようになった。

「どんなに愛されているスターでも、いつかは辞める時が来るんですよ。だけど、宝塚自体の人気が衰えることはなく、100年以上続いてるなんてすごいじゃないですか。宝塚ファンの方は変化も楽しんでいるんだろうなと思います」「自分たちのグループだから変化に寂しさを感じてしまうこともあるけど、観る側に立てば変化は楽しいことだと思うんです」(『EX大衆』2019年5月号)

 2021年になっても高山の「いいヤツ」感は健在だった。1月20日放送の『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)では、「皮膚科の女性と連絡先を交換した」「イヤホンを買いに行った先の店員と友達になりたかった」といった話を披露する。

 もちろん誰彼かまわず連絡先を交換するわけではないが、コロナ禍の状況をマイナスにだけ捉えることはなく、希少になった人との交流から「温かさ」に改めて気づく時間に変えていた。


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