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UPDATE|2021/04/18

SKE48斉藤真木子が語る松井珠理奈卒コン「最後のスピーチで珠理奈さんが総選挙の話をした意味」

4月11日(日)に名古屋の日本ガイシホールで開催されたSKE48松井珠理奈の卒業コンサート (C)2021 Zest,Inc./ AEI


 翌日、珠理奈さんは総選挙で1位になりました。でも、しばらくの間、お休みすることになりました。あの日のことは、どのメンバーも口にすることはありませんでした。でも、お仕事は続いていきます。夏に入るとイベント、ライブの予定がたくさん入っていました。どんなに汗をかいて踊っても、どんなにファンの方の笑顔を見ても、あの日のことを思い出す瞬間がありました。あの年、私たちは気持ちの晴れない夏を過ごしました。

 もしかしたら、珠理奈さんはあの日のことをもう覚えていないんじゃないかとさえ思っていました。だから、私たちももう忘れたほうがいいんじゃないか。メンバーの間では、あの日のことはどんどん風化していきました。でも、風化しきれるものではなくて、どのメンバーの心にもトゲのように刺さったままでした。

 そのトゲを最後のコンサートで珠理奈さんはすっと抜いてくれました。「えっ、あのことを話すの、珠理奈さん? それはズルいよ~!」と思いました。私はその話を墓場まで持っていこうと思っていましたから。珠理奈さんがその話をし始めた時、あの瞬間のことがフラッシュバックして、泣きだすメンバーが何人もいましたよね。でも、メンバーだけの秘密だと思っていたことをファンの方の前で話せるほどになったんだとも思いました。

 普通、卒コンのスピーチって、今までの道のりとかファンの方への感謝を中心に話すじゃないですか。でも、珠理奈さんは違いました。メンバーへの感謝を中心に話したんです。珠理奈さんの頭の真ん中にあるのは、「自分」じゃなくて、いつも「SKE48」なんです。そのことがスピーチにも演出にも表れていたと思います。

【インタビュー前編】SKE48斉藤真木子が語る、最後の同期・高柳明音の卒コン「もう12年間は戻ってこないんだなと」はこちらから
AUTHOR

犬飼 華


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