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UPDATE|2021/03/27

マツモトクラブが語る最後のR-1「僕みたいなおじさんは必要とされていないんじゃないか」

マツモトクラブ 撮影/山上徳幸



――R-1用のネタはどのように決めるんですか。

マツモト 単独ライブをやらせてもらうときに10本ぐらいネタをやるんですけど、最初はネタ尺のことは考えないで作り出すんです。ただ心のどこかにR-1という気持ちがあるから、どのネタがR-1用で3分にできるネタかと考えながら作っていて。

だからピン芸人は1年を通して、常に心の片隅にR-1があるんです。なので来年からR-1に出ないと決まったことで、もっと自由な発想でネタを考えられるのが楽しみでもあります。

――マツモトクラブさんは復活ステージから5回も決勝進出していますが、復活ステージにはどんな気持ちで臨んでいるんですか。

マツモト 準決勝敗退から、復活ステージまでの期間はずっと気が抜けないんです。準決勝で勝てば、決勝当日まで決勝での戦い方を考えるファイナリストとしての生活がありますけど、準決勝で負けてしまうと、復活ステージまで戦いは続くんです。

準決勝で負けた今回で言えば21人は、今年一番いいと思っていたネタが結果的にダメで、ここからどう作り直していこうかという戦いが続くので、みんなしんどかったと思います。

――しかも決勝進出できるのは一人だけですからね。

マツモト 生放送で決勝進出者を発表されて、負けた人にとってはむちゃくちゃ悔しいのに、テレビに映っているから一瞬で悔しさを抑えて、祝福しなきゃいけないのも辛いことです。復活ステージ出場者の“絆”というと言い過ぎかもしれないですけど、「ここまで辛かったよね?」という空気感が舞台上にあって、ライバルでありながら、応援している気持ちもあるんです。

――復活ステージで強い理由を自己分析すると?

マツモト 僕は追い詰められたほうがいいのかもしれないです。もう後がないという状況でやったほうが今まで出なかった何かが出てくるのかもしれないですね。

AUTHOR

猪口 貴裕


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